検見川美風隊　kiteboarding・surfing

でね

続き

前置きを忘れましたが、
その看護婦さんはそこそこの年齢でしてね。
見掛けはそんな風には見えない、
若い頃はさぞかし美人であっただろうと思わせる容姿。
でも、お孫さんいるらしく、人は見かけによらない。

看護婦さん、娘さんがいるらしいのですが、
どうやら、何ぞの病気で、あと３年も生きれればいい。
なんて状態。その時はすでに病床でそこから出る事は無いという。

しかも、結婚していて、１歳の娘さんまでいるというのですが。

皆さん、もし自分が同様もしくは似たような状況に
身をおく事となったらどうしますか？

その娘さん自身も看護婦さんで、親子二代わたり同じジョブ。
そのせいあってか、出した答えは

離婚

一切合うこともなく離れて暮らしている。だそうで。
子供もまだ小さいく手のかかる状態で、
入院等で、旦那に負担をかけなくないし、
子供も最初から母の顔を知らなければその方がいい。
ということらしい。

ここで、声を荒げて反論したのが、
若いあんちゃんでした。
そんなのは間違っている、それはおかしいと。

もっともです。
一般的には一緒に苦労して最後まで一緒に・・・と思うのが、
普通の感情ですな。そうあって欲しいと誰もが願うでしょう。
もちろん、その気持ち自体私も持ち合わせています。

ところが、現実ってスパイスはそれに一味も二味も加えてしまいます。

親子で看護婦さん。
色々観てきたんでしょうね。入院している家族の負担、
そして子育て、仕事と、同時にやれっていうは酷な話。
しかも、すぐにでは無く３年ぐらい・・という、
あいまいな時間。

なんにでも限界ってもがあります。

それよく知っているのでしょうね。
その話をするその看護婦さんは気丈にその話しをしていましたが、
その瞳はどこか寂しげでもありました。

でも、若いあんちゃんは納得していない様子。
それではあんまりでって。
私と看護婦さんとでちょっと苦笑い。

でもね、その娘さんも
それいいなんて欠片も思ってないと思う。
それが違うってのは本人が一番知っている。
だけど、冷たい判断では絶対ない。


家族に迷惑をかけたくない
って気持ち持っている。


若いあんちゃんと一緒の気持ち、
いや、だんなを思う心、子供を愛す気持ちは
若いあんちゃんのそれなんぞ、足元にも及ばないであろう。

私なんぞが想像しても、
けっして想像もつかないぐらい悩んだのでしょうね。
本当に家族のこと考えた、思いやった。

それで、出した答えがそれあった。

若いあんちゃんにひとしきりこの話しをしてやると、
なんだか、納得したのかしてないのか、
なんとも、複雑な顔をしておりましたよＷ。

その判断が、いいのか、悪いのか、凡人の私にはなんとも・・・
ですが、普通と違う愛の深さを見たような気がして胸から離れません。

私がもし・・その立場に立ったら？
・・・どうでしょうね？わかりませんＷ

あなたなら、どうしますか？